水油溶性油剤の廃油廃液減量化対策 | ジュンツウネット21

廃油廃液減量化~水溶性油剤の延命化対策~

水溶性切削油剤は,使用条件(状況)によって異なるが,永久に使用できるものではなく,劣化により性能が低下する。結果,クーラント液を新しいものに交換(更液)することとなる。
ここで『廃液』が発生し,処理コストがかかることはもちろん循環型社会と言われている昨今の流れと相反する状況が起こってしまう。
ほかにも機械・加工物の防錆,加工液腐敗や悪臭なども生産現場での大きな問題となっている。
『廃液(廃棄物)』の量を低減させるためには,有効な汚染管理を行い,クーラント液寿命の延長をすることが望ましい。

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水溶性加工液の種類

  • 防錆剤
  • 加工液(クーラント)
  • 研磨水
  • 洗浄液(アルカリ)
  • 焼入油       等が主なもの

水溶性油剤延命化対策の主な方法と対策

対策方法

耐腐敗性に優れる油剤を使用する

  • 耐腐敗性に優れ,リサイクルも可能なシンセティック油剤(鉱油を含まず,合成油や水溶性潤滑剤を使用)を使用する。

適切な濃度管理

  • 時間の経過と共に水分の蒸発や工作機械・加工部品への付着により濃度が変化する。
  • この濃度管理を適切に行うことにより,使用液の寿命が延びる,工作機械の保守が容易になる,切削油の交換更油期間が延びることによる廃油量の削減などがメリットとしてある。

汚染管理(異種油や異物の除去)

  • 機械摺動面の潤滑油や加工物付着した防錆・潤滑油が発生源でクーラントの腐敗や悪臭が発生する。
  • このような状況下でオイルスキマーや清浄装置を使用することにより,混入油を除去。
  • 結果,雑菌(バクテリア)の繁殖・増殖を抑えることができるため,予防的要素が強い。

殺菌剤を使用しての腐敗・悪臭対策

  • 特に梅雨や夏場の雑菌が繁殖しやすい季節に有効。雑菌そのものを死滅させることができるので確実な効果が得られる。
  • ただし,作業者の健康等に影響を考え取り扱いには充分な注意を要する。
  • 対処的要素が強い。

定期的な浮上油の除去

  • 混入油はクーラント性能を低下させるだけでなく,特に浮上油は水面の酸素が遮断されバクテリアの発生を促進させて,異臭とクーラント液の腐敗を早め,クーラント寿命を短命化させる。
  • 浮上油分離装置を使用することでクーラント寿命の延命,腐敗防止を実現できる。
  • 浮上油分離装置は比重分離方式,吸着分離方式が代表的である。荷電式の清浄機もある。

有効な希釈装置の使用

  • 希釈装置を使用することで油剤濃度が一定になり,発錆や清浄不良などのトラブル回避。
  • 他にも切削・研削不良,工具の磨耗等のトラブルを解消することができる。

ろ過装置の使用

  • ろ過装置を使用することで,水溶性クーラント液の寿命を大幅に延長することが可能。
  • 汚れた油や固形物を除去することにより新液の補充コスト,廃液処理コストの削減,製品の品質や作業環境の改善も実現できる。
  • 代表的なものとして,電気清浄装置や中空糸膜を使用した特殊なろ過装置などがある。

廃油・廃液処理

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