トライボコーティング技術研究会,特別シンポジウムと岩木賞贈呈式が開催される

 トライボコーティング技術研究会(会長:大森 整 氏,理化学研究所)は,2019年2月22日(金)に理化学研究所和光研究所 鈴木梅太郎記念ホール(埼玉県和光市)で,第21回シンポジウム「トライボコーティングの現状と将来―コンフォーマル,高機能成膜・薄膜技術の最前線,マイクロ流体技術の医療応用―」を開催し,第11回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)の贈呈式と,受賞者の記念講演を行った。
 岩木賞は,表面改質,トライボコーティング分野で多大な業績を上げられた故 岩木 正哉 博士(理化学研究所元主任研究員,トライボコーティング技術研究会前会長)の偉業をたたえ,当該技術分野およびその関連分野において日々努力・研鑽する個人,法人,団体の業績を表彰するもの。第11回岩木賞を受賞したのは以下の3件・10名で,賞状,盾が授与された。

  • 岩木賞優秀賞・事業賞
    「脱真空回転霧化式二流体スプレー法を用いた三次元スタック構造半導体デバイスへのコンフォーマル成膜技術」
     清家 善之 氏(愛知工業大学)/宮地 計二 氏,小林 義典 氏(旭サナック)/黒河 周平 氏(九州大学)/土肥 俊郎氏(Doi Laboratory)
  • 岩木賞特別賞
    「コールドスプレー法の基礎研究と適用事例の開発」
     榊 和彦 氏(信州大学)
  • 岩木賞奨励賞
    「高機能成膜を実現させるアーク抑制型HiPIMS電源の開発」 
     黒岩 雅英 氏,岡野 忠之 氏(東京電子)/中谷 達行 氏,福江 絋幸 氏(岡山理科大学)

 優秀賞・事業賞を受賞した研究は,「三次元スタック構造の半導体デバイスにおける新しい回転霧化式二流体スプレーによる成膜」という独創的かつ高度な技術と合わせ,実用化に成功している点も高く評価され,岩木賞史上初となる複数の賞の同時受賞となった。
 特別賞は,1980年代にロシアで開発された比較的新しい分野において新たな発展の可能性がみえたことが,奨励賞は,電源開発をスタートに成膜分野にまで波及・発展させた点がそれぞれ高く評価された。
 この日は岩木賞受賞記念講演のほか,会員講演として「PVD用薄膜材料およびEifeler社PVD装置最新動向」「塩素含有DLC膜の摩擦摩耗特性に関する研究」「マイクロ流体チップを用いたがんマーカー物質の検出」の3講演も行われた。(’19 3/6)

第21回トライボコーティングの現状と将来