バルブ用途グランドパッキンでバルブの摺動抵抗が大きすぎる際,抵抗を減らす方法 | ジュンツウネット21

バルブ用途グランドパッキンでバルブの摺動抵抗が大きすぎる際,抵抗を減らす方法 には,(1)潤滑剤の塗布,(2)金属製スリーブを底入れし,パッキンのリング数を減らす,(3)締付圧力を下げる,が挙げられます。

バルブの摺動抵抗が大きすぎる際,抵抗を減らす方法(バルブ用途グランドパッキン)

バルブの摺動抵抗が大きすぎます。抵抗を減らす方法を教えてください。
解説します。

下記対策が挙げられます。

対策(1)

潤滑剤を塗布します。弁棒と,膨張黒鉛の固着を防ぐために,二硫化モリブデン等の適切な潤滑剤の塗布を行い,摺動抵抗を低減させます。

対策(2)

金属製スリーブを底入れし,パッキンのリング数を減らします。

特にパッキン材として膨張黒鉛を使用する高温用バルブでは,パッキンが固着し,摺動抵抗が大きくなることがあります。

パッキンの接触面積を減らすため,金属製スリーブをボックス底へ入れ,摺動抵抗を低減させます(表1図1)。

金属製スリーブ挿入例
図4 金属製スリーブ挿入例

対策(3)

締付圧力を下げます。

締付トルクが適正な締付面圧よりも大きくなっていることが起因している場合があります。表1に代表的なバルブ用パッキンの推奨締付面圧を示します。

表1 パッキンのリング数と締付面圧
クラス
T/#2205-P+T/#2250
T/#2280-S
リング数
締付面圧 N/mm2
リング数
締付面圧 N/mm2
150
1+2+1
20~30
5
15~25
300
1+2+1
20~30
5
15~25
400
1+3+1
25~35
6
20~30
600
1+3+1
25~35
6
20~30
900
1+4+1
30~40
7
25~35
1500
1+4+1
35~45
7
25~35
2500
1+4+1
40~50

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最終更新日:2021年11月4日