ジュンツウネット21のヘルプ

ジュンツウネット21とは

潤滑通信社では30余年に亘りメンテナンストライボロジや潤滑技術の啓蒙・普及に軸足を置いた各種出版物を発行しています。中でも,潤滑剤やメンテナ ンス用品,作業環境保護など工場・現場が必要としている商品や供給会社の紹介には特に力を入れています。
21世紀はインターネットの時代といわれていますが,インターネットの時代とは情報の大海原 に漕ぎ出す船のようなもので,羅針盤がなければ成功しません。その羅針盤の役目を果たすのが 「検索システム」です。「ジュンツウネット21」は,知りたい疑問に簡単に答えるデータベースによる「検索システム」を採用しています。設備機械のトラブル防止や潤滑技術導入など簡単なクリックで正確な針路が得られます。


潤滑技術とネットワーク(1) 潤滑技術の導入は13兆円の経済効果を生みます

「工場等の機械設備に適切な潤滑技術を導入すれば,年間13兆円にも上る経済効果が得られる」という調査報告書があります。これはイギリスのトライボロジ委員会のジョスト報告が提唱したトライボロジ効果を基に日本の現状を試算したもので,その原因は保守不良や潤滑方法の不適正にあると指摘しています。
設備機械は高性能化し,ますます複雑化していきますが,生産現場ではそれをメンテナンスする熟練技能者が少なくなりつつあると言われます。多くの現場でアドバイスや業務のサポー トに大きな役割を果たしていた潤滑油メーカーの技術者や外販セールスエンジニア(以下SE) の協力にも限界があり,メンテナンス面でのこれからは難しい問題を抱えていると言われます。 これからは,潤滑技術を誰がどのように現場へ導入していくか,これが大きな課題と言えます。

潤滑技術とネットワーク(2) 潤滑油の外販SEはユーザーのパートナー

機械や設備は潤滑油がなければ円滑に稼動しません。付加価値の高い技術商品と言われる潤滑油剤が消耗品的に取り扱われ,適正利潤の確保も難しく,工業用外販店SEの 潤滑油剤販売への魅力も薄れつつあると言われ,業界はかつて経験したことのない難しい局面 に立たされています。そこで私どもは全国一円の生産工場を得意先とするSEに「メンテナンス アドバイザーになろう」と呼びかけています。
「生産現場でお困りのことは何でもご相談ください。私どもがアドバイスします。」こうい う積極的な活動を工業用潤滑油の外販SEが中心となって展開しようというものです。付加価値の高い技術商品としての潤滑油販売を,適性利潤を確保した魅力のあるものに確立し, SEのステータスを高めユーザーに評価される活動を展開するための呼びかけです。
生産現場が必要としているのは潤滑油だけではなく,機械の安全操業,潤滑管理や予知保全を 含むメンテナンス,廃油・廃液の処理,環境保全や安全衛生など抱えている問題はたくさんあります。こういう問題にユーザーのパートナーとして取り組み,トータルで適正利潤が確保できる新しい関係を確立しようというものです。こうした問題への適切なアドバイスや解決方法の相談相手としてのSEへの期待は大きいと思われます。

潤滑技術とネットワーク(3) 信頼性の高いバックアップ体制

SEがアドバイザーとしての役割を果たすためには,それなりの技術・技倆の研鑚が必要と考えられます。そのための協力体制とSEを技術面でフォローするバックアップ体 制の確立が必要です。各分野の豊富な実務経験と高度な技術を持つ専門家による「技術・技能 集団」の確立です。この集団がアドバイザーをバックアップする要となって活動する母体で, 元売・潤滑油メーカー,機器・機材メーカー,現場の保全技能者など保全関連の技術・技能者や学識経験者などで構成する“シンクタンク”です。現役に加えまだまだ意欲十分なリタイアされた方々にもうしばらく技術・技倆を役立てていただこうというものです。
現場の要望やニーズがインターネットやメンテナンスアドバイザーの全国ネットをパイプに収集され,この技術・技能集団を知恵袋に,問題を掘り下げ,適切な指針を打ち出すなど,具体的な事例を通じて技術面でサポートするシステムです。

潤滑技術とネットワーク(4) SEを軸にした情報ネットワーク

私どもはすでにSEを軸に『会社・商品情報』や『MT(メンテナンス・テク ノ ミスト)』などの情報誌を通じて商品供給者と使用者であるユーザーとの全国的な情報ネット ワークをスタートさせています。
 1.供給会社の商品情報をインターネットや情報誌で紹介
 2.SEによって商品情報をユーザーへアクセス
 3.ユーザーは,ニーズをインターネットやSEを通して商品供給会社へフィードバック
このネットワークは,SEが供給会社と使用者のパイプ役となって,技術・技能集団が持っている技術情報,解析力,分析力を活用した情報ネットワーク(右図1,2,3の情報ルート)の展開です。
SEにとっては,情報誌を届けることでユーザーとの密接度と信頼関係を深め,ユーザーにとっ てはSEを情報源として期待し,商品掲載メーカーはSEを通じて商品の評価やユーザーのニーズが得られるというシステムです。 このネットワークは,売る側も買う側もメリットを共有できるばかりではなく,適正な経済効果を確保するための新しい秩序の確立へもつながるものとして評価されています。
活字を媒体とした情報誌にインターネットによる画像を加え,メンテナンストライボロジの啓蒙活動をさらに推進して参りますので,皆様の幅広いご活躍とご支援,ご協力をお願いいたします。
2000年7月7日
株式会社 潤滑通信社 代表取締役会長 黒川良夫