近年,産業分野における洗浄技術は,安全性や環境への対応が求められるとともに,半導体や精密機器分野の発展に伴い,要求も厳しくなってきています。当コンテンツは,産業洗浄剤を水系,準水系,炭化水素系,フッ素系,臭素系,アルコール系,塩素系などの各タイプ別に洗浄剤を一覧にして紹介します。
ご利用上の注意
洗浄剤の種類
水系洗浄剤
- アルカリ,中性,酸性の3種類に分類され,一般的には切削油の洗浄ではアルカリ性,中性が使われる。
準水系洗浄剤
- 有機溶剤と水を組み合わせたタイプの洗浄剤。一般的に非鉱物油系の切削油洗浄に適する。
非水系洗浄剤 ~炭化水素系~
- ノルマルパラフィン系,イソパラフィン系,ナフテン系,芳香族系の4種類がある。
非水系洗浄剤 ~アルコール系~
- エタノールやIPA(イソプロピルアルコール)が使用されている洗浄剤。
非水系洗浄剤 ~塩素系洗浄剤~
- トリクロロエチレン,テトラクロロエチレン(パークロロエチレン),塩化メチレン(メチレンクロライド)があり,優れた特性から古くから広く使用されてきたが,現在多くの法律での規制を受けており,使用には十分な注意が必要。
非水系洗浄剤 ~フッ素系洗浄剤~
- 代替フロン洗浄剤として,パーフルオロカーボン(PFC),ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC),ハイドロフルオロカーボン(HFC),環状のフッ素系溶剤,ハイドロフルオロエーテル(HFE)などの種類がある。
- PFCは地球温暖化物質であることが指摘され,HCFCは全廃スケジュールが決まっており将来は使用できないので注意が必要。