機械状態監視診断技術者(トライボロジー)
ISO18436-4準拠「機械状態監視診断技術者(トライボロジー)」資格認証制度は,(一社)日本トライボロジー学会と(一社)日本機械学会との共同認証で,2009年10月からスタートした。
トライボロジーに関する基礎理論を理解し,潤滑剤の選定,分析,異常判断,管理を行うことができる技術者の資格と能力の認証を目的とし,カテゴリ I ,II,IIIの3段階に分かれている。
機械状態監視診断技術者(トライボロジー)の訓練機関の紹介を紹介します。
機械状態監視診断技術者(トライボロジー)訓練機関の一覧表
機械状態監視診断技術者(トライボロジー)訓練機関の一覧です。リンクをクリックすると詳細情報を参照できます。
トライボテックス
トライボテックスの訓練内容
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トライボロジーを活用した「トライボ診断」により設備機械の状態監視を実施している。訓練機関としても第1回資格認証試験から認定されている。
ジャパン・アナリスト
ジャパン・アナリストの訓練内容
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第1回資格認証試験から訓練機関として認定を受け,資格取得にとどまらず,現場のトラブルに強い技術者の育成をコンセプトとして教育訓練を実施している。
ISO18436-4準拠 機械状態監視診断技術者(トライボロジー)資格認証制度
1. 資格認証制度の概要
ISO18436-4準拠「機械状態監視診断技術者(トライボロジー)」資格認証制度は,(一社)日本トライボロジー学会と(一社)日本機械学会との共同認証で,2009年10月からスタートした.トライボロジーに関する基礎理論を理解し,潤滑剤の選定,分析,異常判断,管理を行うことができる技術者の資格と能力の認証を目的とし,カテゴリ I ,II,III の3段階に分かれ,表1に示す技術レベルがそれぞれ要求される.
表1 カテゴリの概要
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1.1 受験資格
受験資格については,「トライボロジーの基礎理論を理解し,潤滑剤の選定,分析,異常判断,管理に適用する原理と手順を理解していることを保証する教育,訓練および実務経験を有していなければならない」とされており,機械の状態監視と診断の分野における実務経験を有することが求められる.また,日本機械学会機械状態監視資格認証事業委員会が認可した訓練機関(2024年度はトライボテックス(株),ジャパン・アナリスト(株)の2社)で,それぞれのカテゴリごとに「ISO18436-4」の要求に基づく訓練を受講する必要がある.累積的な最小経験期間と最小訓練時間を表2に示す.
なお,学歴に制限はなく,カテゴリII ,III を受験するには,その手前のカテゴリの資格認証を受けていなければならない.
表2 累積的な最小経験期間と最小訓練時間
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1.2 教育訓練機関での訓練の内容
表3に教育訓練機関での訓練科目と訓練時間を示す.表3の訓練課程を修了し受験資格を満たすと認証試験を受験することができる.なお,各教育訓練機関は,日本トライボロジー学会編集の専用テキストをもとに,それぞれ独自の教育訓練を行っている.各教育訓練機関の日程や詳細は,上の一覧表で紹介しているので,興味のある方はご参照頂きたい.
表3 訓練機関での訓練科目と訓練時間
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1.3 2024年度の資格認証試験スケジュール
表4に2024年度の認証試験の日程を示す.第1回はカテゴリ I,II ,IIIの実施となる.
表4 2024年度 認証試験日程
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2. 資格取得の意義
近年,国内の製造現場では,熟練技能者の流出や設備の高経年化などによる重大な産業事故の発生など問題が山積しており,設備メンテナンスの重要性がますます高まっている.設備機械のトラブルは摩耗,焼付きなどトライボロジー現象と関わりの深いものが多く,潤滑管理をはじめトライボロジー活動が機械システムの信頼性と生産性の向上に果たす役割は大きい.
また,海外においても,機械設備の状態監視,点検,診断,保守のグローバル化に伴い,技術者が海外で適切な評価を得るために資格が大きな要素の一つとなっている.
資格取得によりトライボロジースペシャリストとして社会的信頼を得ることができ,トライボロジーの専門技術者として認知され国内外を問わず業務範囲が広がることが期待される.
3. 受験申請者の現状と今後の展望
表5に受験申請者数と合格者数を示す.2009年10月から始まったトライボロジー資格認証試験だが,カテゴリ I ~III 累計で1,527名が合格している.受験申請者の業種分布図(図1)を見ると,電力・ガス,エンジニアリング,メンテナンスサービス業界の受験者数の割合が高いが,ここ数年は石油・化学プラント,重工・機械,自動車業界の受験者も増えてきており,受験者数の減少はあるものの,裾野は広がりつつある.
表5 受験者数と合格者数(カッコ内)の推移
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機械状態監視診断技術者(振動/トライボロジー)資格認証試験についての問い合わせ先
一般社団法人日本機械学会
事業企画グループ(担当者:渡邊)
TEL:03-4335-7616 FAX:03-4335-7619
E-mail:joutai@jsme.or.jp
URL https://www.jsme.or.jp/jotaiweb/