回転機器用パッキンの締め代がなくなった場合の対策は以下が挙げられます。(1)応急処置として,パッキンの増し入れ,(2)パッキンの全取り替え,(3)摩耗に強いパッキンを使用。
回転機器用グランドパッキンで増し締めを繰り返し,締め代がなくなった際の対策
回転機器用パッキンで増し締めを繰り返していると,締め代がなくなりました。対策を教えてください。
解説します。
下記対策が挙げられます。
対策(1)
応急処置として,パッキンの増し入れを行ないます。
締め代がなくなると,パッキンの締付圧力が保てなくなり,大きな漏れに繋がります。パッキンを1リング増し入れし,締付圧力を保持します。
対策(2)
パッキンの全取り替えを行います。
締め代が無くなったパッキンは摩耗と変形が進んでおり,増し入れだけではパッキンの性能が十分発揮されません。早期にパッキンの全取り替えを行なうことが必要です。
対策(3)
摩耗に強いパッキンを使用します。
アラミド繊維等強度の強いパッキンを使用することで,パッキンの摩耗が進まないようにできます。
ただし,繊維強度が強いパッキンは自身が摩耗しにくい反面,軸を摩耗させやすい欠点もあるので締付過ぎには注意し,軸にハードクロムメッキを施すことを推奨します。