リューベ ハイブリッド潤滑システム(LHL) | 給油給脂装置ガイド | ジュンツウネット21

オイル潤滑でのクーラント液による影響やグリース潤滑での固着など,ユーザーが抱えている問題は様々である。それらの問題を解決するために,工作機械の使用される環境と条件に合った潤滑剤と潤滑システムが求められている。リューベ ハイブリッド潤滑システム(LHL)を紹介する。

リューベ株式会社 2010/6

1. はじめに

近年,工作機械はますます高速化・高精度化が進み,要素部品に対する耐荷重性や耐摩耗性などは潤滑剤に求められる重要な要素となっている。しかし,オイル潤滑でのクーラント液による影響やグリース潤滑での固着など,ユーザーが抱えている問題は様々である。

それらの問題を解決するために,工作機械の使用される環境と条件に合った潤滑剤と潤滑システムが求められている。

2. ユーザーが現場で抱えている問題

2.1 オイル潤滑・グリース潤滑での問題点

オイル潤滑での問題点として,(1)切削液に潤滑油が混入する事で切削液の劣化と腐敗臭が発生すること,(2)水溶性切削液の影響で油膜保持力が低下し,要素部品にさびが発生してしまうこと,(3)潤滑オイルの消費量が多いことによる機械周辺の汚れやオイルの廃棄に係る環境問題,などが挙げられる。(図1

ユーザーが抱えるオイル潤滑の問題点
図1 ユーザーが抱えるオイル潤滑の問題点

一方,グリース潤滑での問題点としては,(1)グリース剤の固化・固着(もともと固体分を含んでいるグリースは,その固体分を配管内や要素部品内部に堆積させる要因を発生させてしまうと,グリースが硬くなってしまう現象,すなわち固着につながってしまう),(2)要素部品から排出したグリースがてんこ盛り状態になり,そのグリースの処理と掃除が困難になる,(3)てんこ盛りになったグリースに切粉が付着して要素部品内部に巻き込まれ,トラブルを起こす原因となる,(4)固体分の多いグリースがクーラントポンプのフィルタを詰まらせてしまう恐れがある,などが挙げられる。(図2

ユーザーが抱えるグリース潤滑の問題点
図2 ユーザーが抱えるグリース潤滑の問題点

3. リューベ ハイブリッド潤滑剤(LHL)の開発

そこで当社では,工作機械を取り巻く問題を解決するために,「工作機械向け集中潤滑システム専用潤滑剤 リューベ ハイブリット潤滑剤(LHL)」を開発した。

3.1 LHLの特長

LHLの特長は,オイルの長所である「固着しない・優れた流動性・優れた介入性」とグリースの長所である「耐極圧性・耐水性・保持性」の両面を持った潤滑剤であるという点である。

マシニングセンタでのオイルによる集中潤滑(定量方式)と比較して,その潤滑剤消費量,消費電力,補給時間でそれぞれ約80%の削減になる。これにより油の廃棄,消費電力削減でCO2など,地球の環境負荷低減による環境改善および補給回数の減少によりメンテナンス工数の削減が可能となる。

3.2 工作機械用LHLによる集中化の特長

工作機械用LHLによる集中化の特長を,機械側(要素部品)から見た場合の比較(表1),潤滑装置から見た場合の比較(表2)で示す。

表1 機械側(要素部品)から見た場合の比較
オイル潤滑との比較
グリース潤滑(No.0~No.2)との比較
(1)潤滑剤性能の向上
 ○耐荷重性
 ○耐摩耗性
 ○耐水性
 ○油膜保持性
 ○付着性
(2)給油間隔の延長が可能になり潤滑剤の消費量を大幅に削減ができる
(3)クーラント液の要素部品内への侵入とクーラント液による潤滑剤の洗い流される影響が抑えられる(耐水性,さび止め性の向上)
(4)潤滑剤混入の減少によってクーラント液の劣化を抑えられる
(5)環境汚染の改善
(6)オイルより粘度が高いため洗浄効果は劣る
(1)潤滑剤性能の向上
 ○流動性
 ○圧送性
(2)要素部品内部への潤滑剤介入性が優れ潤滑部の油膜形成が向上
(3)固化現象の解消
(4)要素部品から排出されたグリースの堆積が減り切粉の巻き込みが抑えられる
(5)シール構造を有する要素部品への供給でもシールを破損させる恐れがない(ただし,完全密封ではない構造)
(6)一般的なグリース剤より粘度が低いためやや垂れやすい
表2 潤滑装置から見た場合の比較
オイル潤滑との比較
グリース潤滑(No.0~No.2)との比較
(1)グリースの性能により供給間歇時間の延長が可能(消費量の削減)
 ○自動システムでの消費電力を大幅に削減できる(CO2の削減)
 ○補給メンテナンスの削減(作業工数の削減)
(2)カートリッジ式により潤滑剤補給作業の向上
(3)オイル定量潤滑システムの配管レイアウトが使用可能となる
(1)安全性・確実性の向上
 ○固化現象の解消
 ○流動性,圧送性に優れ配管での圧力損失を低減できる
 ○エアーによるトラブル解消
(2)主管脱圧方式でのメリット
 ○システムの昇圧・脱圧特性の向上
 ○主配管の径をサイズダウン可能(部品コストダウン)
 ○バルブ復帰(脱圧)時間の短縮により間歇時間を短く設定できる
 ○給脂配管(枝配管)への潤滑剤充填を配管取付後システムでの充填が可能となる(事前充填の作業工数削減)
(3)粘度が低いので少量バルブの使用が可能となる(介入性の向上)

3.3 オイル集中潤滑とLHL集中潤滑の性能比較

オイルとLHLによる集中潤滑システムでの電力消費量,潤滑剤消費量,メンテナンス工数の比較を表3に示す。グリースの特性を有するLHLの特長から,消費電力,潤滑剤,メンテナンス工数の大幅な削減効果が得られる。これにより,油の廃棄,電力削減でCO2など地球の環境負荷低減と補給サイクルの減少によってメンテナンス工数の削減につながり,環境改善と無人化が可能となる。

表3 オイル集中潤滑とLHL 集中潤滑の性能比較
機械
マシニングセンタ
潤滑システムオイル集中潤滑(定量)LHL集中潤滑(主管脱圧)
潤滑箇所数15ヵ所15ヵ所
給油量/回ボールネジ:0.03mL×3
リニアガイド:0.03mL×12
総給油量:0.45mL/回
ボールネジ:0.2mL×3
リニアガイド:0.1mL×12
総給脂量:1.2mL/回
給油サイクル15分5時間
ポンプ運転時間  20秒2分
消費電力(12時間稼動)※1AMO型 82Wh
0.46W/回 × 17,520回/年
年間消費電力:8,060W
CO2排出量/年:4.5kg-CO2※2
EGM型 46Wh
1.5W/回 × 876回/年
年間消費電力:1,314W
CO2排出量/年:0.7kg-CO2※2   ⇒83%削減効果
年間消費油量(12時間稼動)0.45mL×17,520回≒8L1.2mL×876回≒1L   ⇒87%削減効果
年間補給時間
補給回数
(8L÷1.8L【タンク容量】)×5分≒25分 
1年間に5回補給
3本(400mL/本)×30秒=1.5分
1年間に3回カートリッジ交換   ⇒94%削減効果

※1:当社の電動ポンプによる比較
※2:二酸化炭素(CO2)排出係数 1kWh=0.555kg-CO2で算出(環境省資料による:2006/03修正)

3.4 LHLのシステムコンセプト

LHLのシステムコンセプトを図3に示す。

特徴
 
性能
 
メリット・機能
  • LHLは液状グリースである
  • 潤滑箇所への介入性が向上した
  • オイルに近い圧送性能が得られる
  • 固化固着の心配がない
  • 排出グリースがてんこ盛りにならない
  • 消防法の適応がグリースと同等
  • 摺動面(スライド)潤滑が可能となる
  • 少量の給脂が可能となり,潤滑剤のコストが抑えられる
  • 配管の太さをオイルと同等にできるため,コストが低減できる
  • グリース剤の固着による機械停止が防げる
  • 掃除の手間が楽になり,工数の削減が図れる
  • 油剤の保管場所や量の制限による管理コストが低減できる
  • 大幅な油量の削減によるコスト低減が可能となる
  • LHL潤滑剤は優れた耐荷重・耐摩耗性能を有している
  • 少量で潤滑効果を発揮できる
  • 各種要素部品は機械の過酷な使用条件にも耐えられる
  • クーラントタンク内へオイル混入が減り,劣化と悪臭が減る
  • 潤滑剤の補給回数が激減し,工数の削減が図れる
  • オイルの飛散による機械の汚れがなくなる
  • 要素部品の寿命が延長し,保全費用が削減できる
  • 後付け(バージョンアップ)では,システムを機種ごとにキット化している
  • キット化により短時間での施工が可能
  • 世界中のユーザーに対応できる
  • 施工時に潤滑部の点検が同時にできる
  • 部品の共通化が図れる
  • 施工費用が安価となり,初期費用が抑えられる
  • 国内と同様に,迅速・低コストでの提供が可能となる
  • 潤滑箇所の予防保全が可能となる
  • メンテナンス部品の管理コストが低減できる
  • システムは軽量・コンパクト
  • 小型機械への取り付けが可能
  • 省エネタイプの機器が使用できる
  • すべての設備機械のコスト削減が可能になる
  • 使用電力費の軽減と,CO2排出量の削減が可能となる
  • LHLは専用カートリッジ
  • カートリッジの回収とリサイクルが可能
  • 補給時のエアーと異物の混入が防げる
  • 廃棄コストの低減とゼロエミッションが可能となる
  • ポンプの不具合によるチョコ停を防止,生産性の向上が図れる
図3 LHLのシステムコンセプト

 

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