プランマーブロックなど軸受けには,グリースがシールなどから漏れるのを確認したら満タンであると,先輩に言われておりましたが,最近の5S活動では汚いと指摘されます。わたしもそんなにグリースを押し込まなくても良いような気がしますが。
解説します。
プランマーブロックのグリース給脂量について
転がり軸受を潤滑するのに必要なグリースの量は,転がり面に薄いグリースの膜が存在すれば十分です。
一方で,グリースは順次消耗していくので,ある程度充填して使用することになります。しかし,充填し過ぎるとグリースが攪拌作用を強く受けて,発熱することがあります。このためにグリース温度が上昇し,やわらかくなり,シール漏れが発生したり,軸受温度が上昇したり,最悪のケースでは焼損に至ることがあります。
したがって,適量充填することが大切です。一般にグリースの充填量は,軸受空間の1/2~1/4とされております。プランマーブロックなどで,グリース排出口がある時はプラグを外して,その位置まで充填してください。まったく充填量が見えない場合は,手給脂ポンプでハンドル操作何回で適量になるかを実験しておくと良いでしょう。
ちなみに,シールから漏れるまで充填した場合は,シールが破裂してしまったことになり,その後のシール効果はなくなってしまったことになります。