当社の減速機には,ほとんどオイルバス方式が採用されております。しかし,歯車の寿命はまちまちです。油面管理は昔からの申し送りで,進めております。数が多いのですが,基本的にオイルバスでよいのか不安です。オイルバス方式の使用限界を教えてください。また,もしオイルバス式でよいとしたら,正しい油面管理はどのようになっているのか教えてもらいたいと思います。
解説します。
減速機の潤滑について
オイルバス方式はあまり高速の減速機では,液面が乱れ歯面への油供給性が悪くなります。そのため周速に制限があります。表1に使用限界値を上げておきますので,一個所ごとにチェックしてみてください。
表1 オイルバス給油の使用限界
*ピッチライン周度が760m/min以上で油浴給油方式を採用するときはスラッシュパンを設ける必要がある。 |
また,オイルバス方式のメンテナンスでは液面維持が重要な管理ポイントです。
図1に1段減速平歯車,図2にベベルギヤによる減速,図3にウォームギヤによる減速について一般的な目安を示しておきますので参考にしてください。ただし,いずれの場合もそれぞれの現場にはそれぞれ違った環境がありますので,従来からの申し送りは大切にしてください。
図1 1段減速平歯車の油面
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図2 ベベルギヤによる減速の場合の油面
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図3 ウォームギヤの場合の油面
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