潤滑油添加剤は多く添加すれば性能は向上するか | ジュンツウネット21

潤滑油に配合されている添加剤の配合比率を上げれば,潤滑油の性能は上がるのですか(各種潤滑油剤に添加されている添加剤の配合比率はどのようにして決められているのですか)。

解説します。

エンジン油を例にして添加剤の配合比率を決める方法をお話しましょう。潤滑油添加剤の工業化の始まりは,1920年代の自動車ハイポイドギヤー油用の極圧剤です。引き続き1930年代はディーゼルエンジン油用の清浄剤の実用化が始まり,また多種類の添加剤が米国で開発され,「添加剤の時代」といわれています(『潤滑経済』No.407,2000年2月号「日本における石油添加剤の歴史」参照)。その後,エンジンの改良,関連部品の開発,新しいエンジンの開発が進められ,潤滑油に対する技術的な要求は高度化してきております。それに対応して新しい添加剤が開発されました。既存ならびに新規添加剤の組み合わせや,配合比率の決定を含むエンジン油の性能評価は,主としてエンジン試験(場合によっては実車走行試験も)の実施で行われております。

エンジン試験は費用が非常に高く,1回の試験に数十万円(2サイクルエンジン)から,数百万円(4サイクルエンジン)を要しますし,長時間かかります。そこで,エンジン試験と相関関係のある実験室試験がエンジン試験前の予備試験として,また現在ではエンジン試験では評価できないエンジン油性能の確認のために用いられております。

これらのデータの永年にわたる蓄積が,新しい規格のエンジン油の開発に役立つのです。例えば2001年7月に運用が始められたAPI SL/ILSAC GF-3は,技術的にSJ/GF-2の延長線上にあり,その技術を基にSL/GF-3用のエンジン試験や実験室試験に合格するコンポーネント添加剤の組み合わせと添加量を決めます。これは過去のデータが参考になるといっても,新しいエンジン試験や実験室試験の開発に合わせて行う一種の試行錯誤で大変難しい仕事です。

次に,添加剤の配合比率を上げれば,潤滑油の性能が上がるかというご質問ですが,答えは状況により異なり,YesでありNoであります。エンジン油の場合,配合比率を少し増やせばエンジン油の性能は少しだけ上がります。しかし,添加剤の中には配合比率をあまり高くするとエンジン油の性能がかえって下がったり,ガソリン車の排出ガス処理マフラーの触媒が劣化することがありますので,配合比率の変更は慎重に行うことが必要です。

エンジン油は車の走行により劣化し,配合されている添加剤も消耗します。それを補うために市販添加剤をエンジン油に補給することは,低下したエンジン油の性能を多少回復することに役立ちます。ただし,車の走行で消耗しやすい添加剤が選択的に配合された市販添加剤を使うことと,指定された量以上の添加をしないことが大切です。

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