SRV(R)4(振動摩擦摩耗)試験 | 摩擦摩耗試験分析BOX | ジュンツウネット21

パーカー熱処理工業が販売する,独オプチモール社製「SRV(R)4(振動摩擦摩耗)試験機」の仕組みや利点,試験方法,試験結果の一例を紹介する。

パーカー熱処理工業株式会社 2010/5

はじめに

独オプチモール社は,今まで難しかった複雑な摩擦摩耗プロセスをモデル化するツールを生み出し,摩擦摩耗メカニズムの調査と原因究明のために必要とされるシミュレーション,測定,評価を一体化したSRV(R)4試験機(写真1)を開発した。この一体化された同試験機を利用することで,摩擦摩耗試験の効率を上げ,開発期間の短縮と費用低減を実現する。同試験機は,摩擦摩耗試験データの再現性が優れていることから,潤滑グリースの極圧性に関する試験を定めたASTM D5706や,潤滑油の潤滑特性の評価法を定めたDIN 51834-2などの標準試験機として採用され,国内外の多くの機関で利用されている。

SRV(R)4試験機
写真1 SRV(R)4試験機

SRV(R)4試験機の仕組み

SRV(Schwingungs Reihungund und Verschleiss)(R)4試験機とは,振動摩擦摩耗試験機のことをいう。摩擦摩耗試験機は,一般的に試験片同士がどのように相対運動するかによって分類される。同試験機は往復動型すべり摩擦摩耗試験機の一種で,短距離を高速で振動的に摺動させる試験に使うものである。潤滑油の基油および添加剤のスクリーニングや様々なトライボマテリアルの開発などに多く使われている。

同試験機は,ボールオンプレート型の摩擦摩耗試験機構を持ち,写真2がその摩擦機構である。上部試験片(玉,ころ,ピン)を下部試験片(プレート)に垂直に押し付けながら,水平に往復運動(振動)させ,すべり摩擦の状態を発生させる。

SRV(R)4試験機の摩擦機構
写真2 SRV(R)4試験機の摩擦機構

SRV(R)4試験機の利点

  • DINとASTMの両方の規格を利用可能
  • 広範囲のオプションの提供により,ラボに多様な用途を実現
  • 試験用途に合わせた装置構成が可能
  • デュアルモーションにより,1台の試験機でオシレーションとローテーションの2つの試験が可能
  • 試験結果の正確さは,国際ラウンドロビン試験により継続的に証明
  • 試験に関する専門知識やコンサルティングサービスを提供
  • スペアパーツの提供と修理を10年間保証

デュアルモーション(オシレーションとローテーション)

独オプチモール社が,初めてオシレーションを使う試験方法を開発し,この試験方法を国際基準として確立した。同試験機は,モジュールの切り替えによって,このオシレーションに加えてローテーションを同一プラットフォームで提供することができる(図1

オシレーション
オシレーション
ローテーション
ローテーション
図1

オシレーションモジュールによる試験

高度に効率的な振動摩擦摩耗試験の基準であるオシレーションは,リニアドライブを使用することで以下の利点がある。

  • 動作の機械的な隔たりがないリニアにより振動試験動作を直接発生させることができる
  • 摩擦摩耗測定においてドライブ装置の影響を受けることがない
  • ストロークは電子的に可変できる
  • ドライブは摩耗せずメンテナンス不要

オシレーションは,プログラムされた周波数,ストローク,荷重設定で試験片を振動させる。この試験片の接触面は,潤滑油の塗布の有無に関わらず試験を実施可能。標準の試験片接触は点,線,面であるが,多くの試験片接触方法で試験できる。センサーの利用により摩擦力が連続的に測定される。

ローテーションモジュールによる試験

同試験機のモジュール設計により,簡単にローテーションモジュールへ切り替えが可能である。オシレーションブロック,ドライブ軸,試験片ホルダーを交換して,ローテーションブロック,試験片ホルダー,センサーを取り付けることにより簡単にローテーション試験に切り替えることができる。

ローテーションモジュールの主要部品はローテーションモーターとトルクと摩耗を計測する多チャネルセンサーである。上部の試験片はアダプターを使用して装置に固定する。ローテーションブロックには加熱装置と温度センサーが搭載されており,2つの摩擦に関連する摩擦モーメント,摩擦力がセンサーによって測定される。

試験結果の一例

同試験機による試験結果の一例として,FZGギア試験条件に従った同試験機によるギアオイル試験の結果を以下に示す。

オイルA(図2

試験片間の電気抵抗は試験時間を通してほぼ一定のまま推移した。これにより,試験に組み入れられた段階的な荷重にもかかわらず潤滑グラフのずれも一定に保たれた。

オイルAでの試験結果
<オイルA>
鉱物オイルが主成分で添加物の含有量が中程度の工業用ギアオイル

◇SRV(R)試験条件
荷重:50~900N(表面圧力はFZG荷重段階)
ストローク:2mm
周波数:50Hz
温度:90℃
試験時間:1時間45分
試験片:点接触(ボール)

図2 オイルAでの試験結果

オイルB(図3

最大760Nの荷重まで潤滑ギャップはほぼ安定しているが,760を超えたところで,試験片接触部分間の電気抵抗が0Ωに低下した。この電気抵抗の低下によって,潤滑グラフのずれの大きさが小さくなり,金属と金属の接触が増大したことを示している。摩擦係数は大きく変化し,焼付きの発生の兆候が認められる。

オイルBでの試験結果
<オイルB>
鉱物オイルが主成分で添加物の含有量が低い工業用ギアオイル

◇SRV(R)試験条件
荷重:50~900N(表面圧力はFZG荷重段階)
ストローク:2mm
周波数:50Hz
温度:90℃
試験時間:1時間45分
試験片:点接触(ボール)

図3 オイルBでの試験結果


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