先日工場内で修理作業中にモンキーレンチを使用していて,怪我をしました。たいした怪我ではないので赤チン災害として穏便に済ませました。しかし,今後さらに大きな災害となる恐れがあります。上司には相談していませんが,考えられるモンキーレンチ使用時の災害と正しい使い方を教えてください。
解説します。
モンキーレンチ使用ミスによる怪我について
モンキーレンチはボルトを回す便利な工具として安易に使用されますが,それだけに正しく使用しないと,ガタ付きや破損の原因となります。特に外れたり,破損したりすると大きな怪我に結びつくことがあります。
正しい使用法は,柄の根元を握り,親指でウォームを回しながら,ボルトナットの頭にモンキーレンチをはめ,口がぴったり合うまで下アゴを寄せます。そうすることによって,締め付け力は下アゴのスライド面で受けられ,モンキーレンチのラックとウォームに無理な力がかかりません。これを反対に回すとウォームやラック,下アゴに無理な力がかかり,破損することがあります。
なお,すべてのスパナー類にいえることですが,モンキーレンチの柄にパイプなど差し込んで腕を長くして締め付けることはモンキーレンチの破損ばかりでなく,ボルトにも規定以上の力がかかることになり,折損の危険があります。十分注意してください。
図1にモンキーレンチの正しい閉め方を示します。
図1 モンキーレンチの正しい締め方 |
ついでにパイプレンチ(図2)について,注意事項を述べておきます。
図2 配管を咥えたときの状態 |
パイプレンチは配管を回す工具として使われます。サイズはいろいろありますが,それぞれでくわえられる配管径は,ある程度決まっております。くわえる径が大き過ぎると,配管が上アゴに当たってしまい,スカを食って危険です。表1にJISに掲載されているサイズごとのくわえられる配管外径の一覧表を示します。実際にはこの寸法より大きな配管を加えることができますが,安全面を考慮しながら作業してください。
表1 パイプレンチの呼び寸法とくわえられる配管の外径(mm)
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