エアーシリンダーから汚い水が出てきました。点検しましたらコンプレッサーから圧縮空気を送っているエアー配管に水がたまっていました。原因と対策を教えてください。
解説します。
コンプレッサーから出てくる圧縮空気は高温で,しかも相当の湿気を含んでおります。したがって配管途中で冷やされると水分が水滴となります。
冬場はこれが特にひどくなります。自然現象ですから積極的に取り除いてやらねばなりません。
コンプレサーの出口に貯槽タンクがありますが,できればこのタンクを冷やし,ドレンを抜いてください。次にシリンダーへの配管,エアー工具への取り出し配管は本管の上面から分岐させてください。
さらに,配管の途中にドレン抜きをつけて,ときどきドレンを抜いてください。
一方,エアーシリンダーをスムースに動かすためには空気中に潤滑剤を含ませる必要があります。そのためにシリンダーの近くにいわゆるエアー3テンセットなるものが取り付けられてあります。
このセットのオイラーは一種の噴霧器で油を噴霧状にして設備に送っています。オイラーの油は一滴0.02ccぐらいといわれています。毎分5~7滴とすると大体一週間ぐらいで,油は下限まで減少するはずです。
もし,いつまでたっても油が減らないときは,水分が混ざるなど異常現象ですので,点検してください。
その他,この噴霧用の油は,必ずメーカー推薦のものを使ってください。シリンダーのシールやOリングの材質によっては損傷を与えることがあります。
コンディションモニタリングBOX
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コンディションモニタリング機器の紹介
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