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高圧ポンプのオーバーホール | ジュンツウネット21

高圧ポンプをメーカーの指示にしたがってオーバーホールしました。その後気が付いたら,以前にはなかった異常現象が時々発生しています。その度にオーバーホールを繰り返していますが,周期がだんだん短くなってきています。このままでは長期間の安定稼動を保証できません。原因はどこにありますか。

解説します。

どのようなタイプの高圧ポンプなのか分かりませんが,一般には高圧を保障するポンプは据付精度,ポンプ内部各部の隙間が大切です。

オーバーホールを不用意に実施すると初期の状態に戻らずバランスを崩してしまうことがあります。これらは異常現象で,ある程度判断がつきます。

そこで,原点に戻り各種異常とその原因について整理し,代表的なものを表1に示します。

表1 ポンプの異常現象とその原因
故障・不具合
原因
1次原因
2次原因
圧力が上がらない エアの混入 ポンプ内のエア抜き不完全
ポンプサクションのエア抜き不完全
サクション側の問題 サクション弁開不良
揚水量不足 キャビテーション発生 サクション弁開不良
ストレーナの詰まり
管のつまり
水温が高い
ポンプ性能低下 ライナリング摩耗
グランド部漏れ増加
ポンプ出側の問題 出口弁開不良
管抵抗の増大
電動機の過負荷 揚水量の過大 管末端の吐出口の抵抗減少(ノズル外れ,管の破損)
機械的な抵抗増大 グランドパッキンの締め過ぎ
軸受けの抵抗増大
液体の質の問題 泥,異物の混入
比重粘度上昇
振動・音響の発生 ポンプ本体の問題 回転体の不つりあい
軸の曲がり
軸受の破損
組み立て不良
  両軸受けの芯の不一致
  羽根車の位置不良
異物の混入
ポンプ据付上の問題 原動機との軸芯不一致
配管接続によるねじれ
カップリングゴム損傷
基礎ボルトの緩み
流動振動 キャビテーション発生
ウォーターハンマー発生
サージング発生

ひとつの原因が分かった時点で終わることなく,すべての事項について調査し,確認してください。古くなっておりますのでいろいろな箇所で部品等が少しづつ摩耗,劣化していることが予想されます。

しかし,大切なことはメーカーで製作組み立てを行うときは,非常に良い環境で細心の注意を払いながら,専門家が実施しているということです。据え付けられている現地で,周囲環境も無視して,場当たり的実施したオーバーホールでは結果は保証できません。できうる限りメーカーの環境に合わせて慎重にオーバーホールを実施してください。できればメーカーの専門家に,立会指導をお願いすることです。

ブルカージャパン ナノ表面計測事業部

アーステック



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最終更新日:2020年3月6日